ルーズリーフバインダーとは?
「ルーズリーフ」は、ノートと違って一枚ずつバラバラになり、穴を開けてこれを束ねることのできる紙をさし、このルーズリーフを綴じるためのファイルがバインダーです。
これらの歴史は非常に古く、1886年にドイツで発明されたものが最初といわれています。その後アメリカのプリンストン大学で租税法学を学びつつ助手を務めていたリチャード・プレンティス・エッティンガーという人が法関連の書籍を出版する際「法改正が行われるたびにページを入れ替え重版を重ねる」という作業を効率的に進めるため、紙の端に穴を開け、自由にページを入れ替える「加除式書籍」を考案。これがルーズリーフバインダーのルーツと言われています(https://lifblo.com/)。
日本では官公庁や役所、また病院などで紐で綴じた重厚な帳簿やカルテなどを目にすることがありますが、未だこうした方法が用いられている理由は、情報を入れ替えたり、新たに加えたり、また特定のページを取り出してコピーしたりする際に便利だからではないでしょうか。
PCやスマホがいくら便利になっても、授業や会議などの場面ではまだまだ手書きのノートは手放せません。ビジネス資料もデジタルだけでなく、プリントして保管しておきたいという方もいらっしゃるでしょうし、メールでpdfを送るだけでなく、顔を合わせればやはりプリントアウトしたものを交わし、同じ内容を個々に見ながら打ち合わせるのが一般的です。
コピーを取る時にも便利なルーズリーフは学生時代に使っていたという方も少なくないため、「学生のもの」というイメージが強めではありますが、改めて見直してみると実はノートよりも自由度が高いことがわかります。またルーズリーフバインダーは、より便利に進化を続けています。この機会に、ぜひ進化したルーズリーフバインダーに目を向け、仕事に役立ててみてはいかがでしょうか。
社会人におすすめな
ルーズリーフバインダーのポイント
立場や雰囲気にもよりますが、会議中や打ち合わせの最中、ノートパソコンを広げて文字を打ち込むことが憚られるシーンも少なくないでしょう。軽量化されたとはいえノートPCを持ち歩けない場合もありますし、電源が確保できない場面もあります。こうしたリスクやマナーの面から、対面でお話しするときなどはやはりメモを取る、という人も多いと思われます。
ルーズリーフバインダーはいろいろな授業を受ける学生時代には便利なアイテムでしたが、社会人になると会社に保管してある資料や小さなスケジュール帳として使うことはあっても、ノートのように持ち歩いて使用する人はあまり多くありません。その原因は折り返しができないことや、バインダーが大きいことが原因ではないかと予想され、最近ではノートのように360度反対側に折り返せるバインダーや、小さいサイズのルーズリーフも見られるようになりました(https://getnavi.jp/stationery/49897/)。
日本ファイル・バインダー協会のホームページには、現在流通している様々なファイルやバインダーの種類やルーズリーフの綴じ穴の規格などが解説されています(http://www.j-fba.jp/index.html)。このサイトによれば、実に多様なファイルやバインダーがあることがわかります。
2020年、このサイトにもまだ存在しない、新しい形のスライド式ルーズリーフ「Slide Note(スライドノート)」が、株式会社研恒社から発売されました。ノートでもなく、ルーズリーフでもない、従来のルーズリーフバインダーの不都合な部分を全て払拭したこのスライドノートの魅力をご紹介していきます。
①薄い
外出の際に持ち歩く場合には、薄くて軽いものが重宝します。現状クリアファイルを使う方が多いのもそのためだと思われます。しかしクリアファイルは中の書類を広げて見られるわけではありません。中身を全部出してめくって探す、などという場面を経験した方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その点Slide Noteは、クリアファイルに入れている用紙をスライドフレームでそのまま綴じて使えるため、ノートのようにパラパラめくって見ることができます。しっかり綴じられているので書類がバラバラになることもなく、ビニールポケットに入っているわけではないのでそのまま書類にメモを取ることもできます。
②穴なし(リフィル以外も挟める)
昔からあるルーズリーフバインダーは、穴の空いた紙を使うか、もしくは自身で穴を開ける必要がありますが、Slide Noteはリフィルはもちろんコピー用紙でも、印刷された資料でも、なんでも挟むことができます。スライドフレームはワンタッチで簡単に外れますので中身をコピーする際も楽に作業でき、穴がコピーに写ることもなく、コピー機を通す際の紙詰まりの心配もありません。
また、左端がスライドフレームに挟まっていれば、サイズの違う紙を一緒に収納できますので、名刺や領収書などを一緒に挟んでおける優れものです。
③おしゃれ
洗練された文具をさりげなく使っている人を見ると、好印象を持つことはありませんか? このようにビジネスシーンでは持っている小物のセンスがちょっとした評価につながることもあるでしょう。Slide Noteは、センスを重んじる方にも長く愛用していただけるよう、極力シンプルなデザインを心がけました。ロゴマークも目立たない場所に入れ、用途や場面を選ばないアイテムになっています。スッキリしたデザインのファイルに、自分の使いやすいように資料をまとめておけば、仕事の効率も上がるかもしれません。
利用シーン
Slide Noteの発想の原点はノートです。ノートはもっとも一般的なツールですが、最後まで使い切ることのないノートを何冊も持っている方も多いのではないでしょうか。まだページの余っているノートがあるのに、プロジェクト別に新しいノートを用意する、どこのページにメモを書いたかわからなくなってしまう、ということもあるでしょう。そんな既成のノートの無駄を省き、カスタマイズの幅が広いSlide Noteは、以下のような様々なシーンで活用していただけます。
・会議中、打ち合わせなど
資料の該当箇所に簡単にメモをとったり、もらった資料や取引先の名刺などを一緒に挟み込むこともできるSlide Note。内容に変更があってもページを外したり順序を変えたりという作業が簡単にできて仕事の効率化にも役立ちます。
・講義や取材時に
取材の質問事項や講義のテキストを挟んでおいて現場で書き込んでいく、という作業が楽にできることも、Slide Noteの魅力の一つです。またチェックバックなども一緒に挟み込んでおけば、後から書き込んだ内容や修正箇所を探す手間も省けるほか、ホチキスやペーパークリップなどで留める必要もないので、スライドフレームを外してそのまま自動送りでコピーすることも簡単にできます。
・趣味での活用や図面の制作にも
ECサイトにて、目的に合わせて方眼や五線譜などをプリントしカスタマイズできる用紙を販売しています。紙質も高級感のあるものから一般的な上質紙、半透明の用紙などいろいろなものを用紙していますので、イラストや図面など様々な用途に応じて選ぶことができます。この用紙を利用すれば、手書きのあらゆる場面でマルチに使え、綴じて書類整理も楽に行えます。
・経理作業や明細などの整理に
サイズの違う書類をまとめる時にも、このSlide Noteの力が発揮されます。経理関係の書類、領収書や請求書などを分類して挟み込めば紛失の防止にもなります。印鑑が必要な時も挟んだまま押印することができ、提出が必要な時には一枚だけ外して渡せばOKです。
まとめ
手書きの自由度やメモの簡便さは、デジタルがいくら発達しても無くなることはありません。だからこそ、多様なファイルやルーズリーフバインダーが様々なシーンで活用されていますし、ノートは変わることなく使い続けられています。
そんな中、このSlide Noteは発売されたばかりの新しい製品ですが、それゆえに既存製品のあらゆる欠点をカバーしつつ進化した、非常に便利なツールとなっています。是非その便利さを体感してみてはいかがでしょうか。
文:エディトリアルライター 西澤美帆
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